鬱で仕事辞めたら、キャリアの人生は終わってしまうと感じていませんか？
朝が怖くて起きられない、食欲もなく人と話すのも辛い…そんな状態でも、「辞めたら逃げだ」「親や同期にどう思われるか」と自分を責めてしまう。
でも、本当に大切なのは、自分の心を守ることです。
この記事では、「人生終わり」と感じる背景にある偏見や不安の正体を解説し、キャリアをやり直すためのヒントを紹介します。
いま必要なのは、無理を続けることではなく、心身ともに回復させる時間を作ることです。
仕事については、回復した後に考えるようにしましょう。
鬱で仕事辞めたら人生終わりといわれる5つの理由
鬱で仕事を辞めると、「人生終わり」と言われがちなのは、以下のような偏見や実態があるからといえます。
- 仕事を辞める＝根性なしと思われる
- 収入がなくなる
- 社会的信用が低くなる
- 周りからの視線が気になる
- 転職先が決まらない可能性がある
仕事を辞める＝根性なしと思われる
「すぐ辞めるなんて根性がない」と思われることが怖くて、限界でも辞められずにいませんか？
「石の上にも三年」といわれるように、日本では、「続けることこそ正義」という文化が根強くあります。
とくに、短期離職した人に対して「すぐ逃げた」とレッテルを貼りがちです。
しかし、続けた結果、心が壊れてしまっては元も子もありません。
失業への偏見は確かに存在しますが、それに屈して自分の命や尊厳を削るのは違います。
あなたが今いる場所で潰れそうになっているなら、その声を「限界のサイン」として受け止めてください。
他人の評価より、自分の心身を守ることが大切です。
収入がなくなる
退職してしまうと収入がなくなるので、退職後の生活費のやりくりも考えなければなりません。
とくに、一人暮らしや奨学金返済がある場合、収入ゼロは死活問題です。
この不安が、退職を思いとどまらせる最大の理由かもしれません。
しかし、鬱による休職や退職には「傷病手当金」や「失業給付」の制度があるため、療養中も生活費に困ることはありません。
収入の不安があるからといって、無理に働くと取り返しのつかないことになりかねません。
金銭的な補助を受けられる制度を知ることで、「辞めたら終わり」という恐怖は確実に減らせます。
社会的信用が低くなる
退職して無職になると、安定収入がなくなるため、社会的信用が低くなります。
実際に、会社員と比べて、無職はクレジットカードの作成や住宅ローンなどで不利になるのが現実です。
とはいえ、それは「一生信用がない」という話ではありません。
回復に専念して、再び働けるようになれば、社会的信用を再構築することは十分可能です。
今は“信用”よりも“回復”を優先する時期。土台が整えば、信用はいくらでも取り戻せます。
周りからの視線が気になる
精神的にまいり、仕事を辞めたことに対して、周りからの視線が気になることもあるでしょう。
「辞めたら親にどう思われるか」「同期に負けた感じがする」など他人からの評価が気になり、自分の状況に劣等感を抱くこともあるでしょう。
時には、鬱のことを理解せず、「根性が足りない」「みんな辛くても乗り越えている」など無理解な言葉を投げかけられることもあるかもしれません。
だからといって、無茶して働き続けたら、さらに状況が悪化して、今後のキャリアに悪影響を及ぼす可能性もあります。
「今のままでは壊れる」と感じたなら、その場から逃げることも大事です。
転職先が決まらない可能性がある
「辞めたはいいけど、次が見つからなかったらどうしよう」
このように感じている方も少なくないでしょう。
実際、失業期間が長引くと企業側の印象が悪くなり、選考で不利になることはあります。
また、「鬱で辞めた」ことを話した結果、選考に不利になるのではと不安に思う方もいるでしょう。
けれど、転職活動の戦略を把握すれば、このリスクも乗り越えることは可能です。
今は無理せず療養し、回復したタイミングで今後のキャリアについて考えるようにしましょう。
なお、鬱になってしまった方の転職活動については、以下の記事が参考になります。
うつ病は転職に不利とは限らない！ 転職を成功させる方法を解説|キズキビジネスカレッジ
鬱で仕事辞めたら人生終わりなのか？
鬱の症状が深刻であれば、仕事を辞めることは“逃げ”ではなく、自分を守るための正当な判断です。
たとえ、短期離職であっても、その理由と今後のビジョンを明確にすれば、キャリアは十分に立て直せます。
本当に辛かったら辞めるべき
「朝が怖い」「食欲がない」「誰とも話したくない」
そんな状態が続いているなら、それはもう限界のサインです。
無理に出勤を続けても、鬱状態は悪化するばかりです。
心が壊れてからでは、回復まで何倍もの時間がかかります。
なによりも、働く以前に「生きている」ことが最優先です。
退職は逃げではなく、“自分を守るための選択”です。
辞めた後に休養と治療を得て復活した人は大勢います。
人生の軌道は一度外れても、また乗り直せるのです。
短期離職を繰り返すと転職で不利になる
現実問題、短期間で仕事を辞めると「またすぐ辞めるのでは？」と企業側に懸念されがちです。
採用や育成にかかるコストを考えれば、慎重になるのは当然のことといえます。
とくに、スキルや経験が身に付く前に辞めてしまうと、余計に再就職が難しくなるでしょう。
とはいえ、必ずしも短期離職が人生の終わりに直結するとは限りません。
ポイントは「なぜ辞めたのか」「今後どう動いていくのか」をきちんと説明できるかどうかです。
転職市場では“転職理由のロジック”と“次のビジョン”が明確な人ほど評価されます。
辞めたとしても、キャリアの方向性を整理できれば、人生まだ挽回できます。
「でも、自分のキャリアに自信が持てない…」
「どう説明すれば納得してもらえるのか分からない…」
そんな不安を感じている方は、キャリアの相談をしてみてはいかがでしょうか。
あなたの過去の経験を一緒に棚卸しし、今後のキャリアの方向性を明確にすることで、納得感のある転職活動へとつながるはずです。
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「鬱で仕事辞めたら人生終わり」を回避するためにすべきこと
鬱で仕事を辞めたとしても、人生を立て直すことは可能です。ここでは、具体的にどのように立て直すべきかを紹介します。
- 仕事を休む・辞めたときにもらえるお金の制度を知る
- 焦らずに休む
- 今後のキャリアを考える
仕事を休む・辞めたときにもらえるお金の制度を知る
うつが原因で退職や休職した場合、何も支援がないわけではありません。
まず代表的なのが、健康保険（社会保険）の加入者が受け取れる「傷病手当金」です。
働けない期間中も収入がゼロにならないよう、給料の約2/3の金額が最長1年半支給される制度です。
また、退職後も働ける状態ではないなど一定の要件を満たす場合、引き続き傷病手当金を受給できます。
心身の回復に専念するためにも、利用できる制度をしっかり把握しておきましょう。
焦らずに休む
心が限界のとき、一番大事なのは「今は止まっていい」と自分に許すことです。
焦って仕事復帰を目指すより、しっかり休んだほうが今後のキャリアに悪影響を及ぼさないでしょう。
鬱の回復にはある程度の時間が必要となるうえ、治るまでの経過も、良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら、改善されるといわれています。
仕事していない自分を責めずに、心身ともに回復させることに専念しましょう。
今後のキャリアを考える
鬱から回復できたら、今後のキャリアについて考えましょう。
人それぞれ仕事に対する適正があります。再び、合わない仕事に就いてしまうと、ストレスですぐに辞めてしまうかもしれません。
自分が熱中したことや苦手・嫌だと感じたなどを振り返り、自分の強みや適した仕事環境を探りましょう。
自分に向いている働き方を見つめ直すことで、次の職場選びで失敗する可能性を低くできます。
仕事を辞めたら人生の終わりではなく、辞めた後の行動が今後のキャリアを明るくするために重要となります。
「もう一度やり直せるのか不安…」「どんな働き方が自分に合っているのか分からない…」
そんなお気持ちを抱えている方へ。
ひとりで抱え込まず、まずはキャリアの悩みを話すのがおすすめです。
これまでの経験や価値観を整理することで、自分に合った働き方が見えてきます。
自分に見合ったキャリアを見つけたい方は、一度相談してみましょう。
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まとめ
「鬱で仕事を辞めたら人生終わり」と感じるのは、社会的偏見や将来への不安が大きく影響しているからです。
しかし、心身が限界を迎えているときに無理を続けることこそ、取り返しのつかない結果を招くかもしれません。
本当に辛いときは、「生きること」が何よりも優先されるべきです。
辞めたあとに再起した人も数多くいますし、辞めた理由と今後の方針を整理できれば、キャリアを立て直すことも可能です。
まずは、自分を責めずに休み、心と体の回復に専念しましょう。
そして、これまでの経験を振り返り、自分に合った働き方を模索してみてください。
