「的外れな求人ばかり紹介してくる!」
「選考対策をまったくしてくれない!」
転職エージェントは「プロのサポートで理想のキャリアが叶う」と期待して登録した方もいるでしょう。
しかし、実際は希望と異なる求人紹介や内定承諾の催促などで、「二度と使わない」と不信感を募らせるだけの結果に終わることもあります。
転職エージェントは求職者の味方であると同時に、企業への紹介料で成り立っているビジネスです。そのため、上手に活用しないと、相手の都合に振り回されて、自分のキャリアを台無しにする結果に陥ってしまいます。
この記事では、エージェントに不満を感じる理由を整理し、どんな人に向いているか、そして後悔しないための効果的な使い方を解説します。
理想のキャリアを築くため、転職エージェントを使い倒す方法を知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
転職エージェントは二度と使わないとの声がある理由
初めて転職エージェントを利用したものの、期待外れで不信感を抱く人は少なくありません。ここでは、利用者が「二度と使わない」と感じる主な理由を整理します。
- 応募書類の添削・面接対策が雑
- 希望と異なる求人を紹介される
- 内定承諾を急かされる
応募書類の添削・面接対策が雑
エージェントによっては、応募書類の添削や面接対策などの対応が事務的で、改善点や具体的なアドバイスをほとんど得られないことがあります。
転職エージェントは企業に求職者を紹介することで報酬をもらっています。
会社の利益を挙げる必要があるため、転職成功の見込みが薄い求職者に対しては対応が雑になってしまいがちです。
また、担当者によっては対応の質に差が生じることもあります。
口コミでは「書類添削・面接対策がない・適当」といった不満も一部見受けられました。
転職エージェントは嘘ばっかり。
俺の経験では企業紹介と応募、面接日調整しかやらない。・応募書類の添削→なし。
・面接対策 →皆無。結局、紹介して終わるですよ。
そんで内定出たらありえない金額の紹介料を請求するんだよね。ひどい。
不動産仲介業と同じ位酷い。大して働いてないくせに。
— あわちゃん♥️ (@Soaplandmaster) February 29, 2024
いま使ってる転職エージェントさん、さん、ちょっと微妙かも…
ワーク○ートさんって言うんですけどね…・数打ちゃ当たる理論で応募を急かす
・履歴書/職務経歴書の添削が適当
・紹介してくれる求人が希望と全然違う…— チー牛星人 (@cheese_and_beef) August 28, 2024
応募書類や面接準備は転職を成功させるための重要なステップです。対応が雑だと感じたら、担当者を変えてもらうか、サポートの手厚い他社エージェントを検討するとよいでしょう。
希望と異なる求人を紹介される
希望条件と違う求人を次々と紹介されることも多々あります。
転職エージェントは企業からの紹介報酬により利益を得ているため、採用につながりやすい求人を優先して提示しがちです。
そのため、希望職種における求職者のスキル・実績が不足している場合、望む求人を紹介される可能性が低くなるでしょう。
また、希望する業種・職種に対するキャリアアドバイザーの知識が不足していることから、的外れなアドバイスや求人紹介をされることもあります。
エージェントが希望と異なる求人ばかり紹介するときは、別の転職エージェント、もしくは転職サイトから探しましょう。
内定承諾を急かされる
内定が出た途端、承諾を急かされて十分な検討時間が取れなかった方もいるかもしれません。
多くのキャリアアドバイザーは、一定数の紹介人数を社内目標として設定しています。
自分の目標達成に近づくため、求職者には紹介した求人の内定承諾をしてもらいたいのが本音といえます。
実際に、内定承諾を急かしてくるキャリアアドバイザーは、一定数いるようです。
転職エージェントの活用は結構苦労しました。
・変な求人勧めてくる
・要望に合わない求人勧めてくる
・もっと応募しろと急かされる
・内定承諾しろと急かされる
・連絡が返ってこない
・夜中に電話かけてくる色んなことがあった。
でも結果的に利用して良かったと思ってます。…
— あいおん❄️経理未経験×簿記 (@aion1224up) November 21, 2023
私が3回転職エージェント使って分かったこと
・当たり外れがあまりにも大きい
・↑どの人材会社かはあまり関係ない
・転職サイトよりホワイト求人たくさんある
・3ヶ月で転職決まらないとサポートが手薄に
・内定出ると人が変わったように承諾迫られる…— ぽち🐶キャリア・転職相談 (@pochi_tenshoku) March 8, 2025
内定承諾を迫られた場合は、「当初の転職の動機」に立ち返り判断しましょう。その企業に入社しても目的を達成できないなら、情に流されずにきっぱり断ることも大切です。
転職エージェントを使ったほうがいい人
転職エージェントは、すべての人にとって転職に役立つサービスではありません。
しかし、使い方次第では転職活動をスムーズに進められます。
ここでは、転職エージェントを使ったほうがいい人の特徴を紹介します。
- 選考対策に不安を抱えている人
- 面接の日程調整が面倒くさい人
- 企業との条件交渉を任せたい人
選考対策に不安を抱えている人
選考対策に不安がある人は、転職エージェントのサポートを受ける価値があります。
転職エージェントは数多くの転職支援をしてきたノウハウを蓄積されているので、企業を求める人物像を熟知しています。
そのため、応募書類の添削や企業の傾向に合わせた面接対策など、採用担当者に刺さる具体的な自己PRのコツをアドバイスしてくれるでしょう。
こうした支援は自分一人では対策しづらい部分を補完し、選考通過率を高められます。とくに初めての転職やブランクがある方にとっては、選考を有利に進めるうえで有益なサポートといえます。
スムーズな内定獲得を目指すなら、プロの知見を活用し、書類や面接の受け答えを万全にしてから挑戦可能です。
面接の日程調整が面倒くさい人
面接日程の調整が煩わしい人にとって、エージェントの存在は大きな助けとなります。
企業との面接の時間のほとんどが、現職の就業時間と被っています。
仕事の合間を縫って、日程調整しなければならないため、日程調整で苦労することが多いでしょう。
また、面接は2~3回にわたり実施されることが多いので、度重なる企業とのやり取りに疲弊してしまうかもしれません。
転職エージェントは、複数企業への応募を同時に進める場合でも、スケジュール管理や調整業務をすべて代行してくれます。
転職エージェントに日程調整の煩わしさを丸投げし、本来注力すべき準備に集中しましょう。
企業との交渉を任せたい人
待遇や入社時期などの交渉を自分で行うのが苦手な人は、エージェントを介することでストレスなく進められます。
給与や入社日などの条件を企業に直接伝えることに、「関係性が悪くなるのでは」と不安に思う方もいるでしょう。
転職エージェントを利用すれば、第三者として企業と求職者の間に立ち、希望条件を伝えてくれます。
条件面で後悔を残したくないなら、転職エージェントを味方につけ、自分に代わって最適な落とし所を探してもらいましょう。
転職エージェントを上手に使い倒す方法
転職エージェントを有効活用するには、登録や情報共有の方法に工夫が必要です。
ここでは、失敗しないための3つの活用術を紹介します。
- 複数社に登録する
- 業界特化の転職エージェントに登録する
- 転職で成し遂げたいことを明確に伝える
複数社に登録する
複数の転職エージェントに登録すれば、情報収集の面で転職活動を有利に進められます。
転職エージェントは非公開求人や独占案件を持っており、これらは通常の求人サイトや企業サイトの採用ページには記載されておりません。
なお、非公開求人や独占案件の内容は、それぞれの転職エージェントによって異なります。
複数社に登録しておくことで、貴重な好条件の求人に巡り合える可能性が高まるでしょう。
また、キャリアアドバイザーによっては、求職者に対する第一印象が変わるため、アドバイスされる内容も変わってきます。
これらの複数の意見を取り入れることで、選考対策を万全に整えられることも利点の一つです。
転職エージェントを複数社利用することで、転職活動を有利に進めるための情報を集められます。
業界特化の転職エージェントに登録する
志望する業界・職種が明確な場合は、特定の業界・職種に特化した転職エージェントを利用しましょう。
特化型の転職エージェントは、その業界の動向や企業の特性に詳しく、詳細な情報が聞けます。
また、業界・職種に対する専門性が高いため、選考対策においても的確なアドバイスをもらえることが期待できます。
ただし、特化型は扱う業種・職種が限られるため、選択肢を広げたい場合は総合型との併用が有効です。
自分の方向性が定まっている場合は特化型、迷っている場合は総合型との組み合わせで転職エージェントを活用しましょう。
転職で成し遂げたいことを明確に伝える
転職で何を実現したいのかを明確に伝えることは、転職エージェントから精度の高いサポートを受けるうえで大切です。
この時、本音ベースで伝えるようにしましょう。転職理由や希望条件を当たり障りのない内容で回答してしまうと、転職後にミスマッチで短期離職につながる可能性が高まります。
「なぜ転職を希望するのか」「将来どうなりたいのか」をオープンに話すことで、キャリアアドバイザーから自分に合った求人を紹介してもらえます。
後悔しない転職にするためにも、キャリアアドバイザーには包み隠さず、伝えるようにしましょう。
転職エージェントと併せてキャリアコーチングの利用もおすすめ
転職エージェントは企業に人材を紹介すること事業が成り立っています。そのため、求職者に対するサポートは必要最低限になる可能性が高いといえます。
自分のキャリアに親身に向き合ってほしい場合は、キャリアコーチングの利用も検討しましょう。
ここでは、転職エージェントとキャリアコーチングの併用がおすすめできる理由を紹介します。
- キャリアの軸が明確になる
- 向いている仕事が分かる
- 選考対策ができる
キャリアの軸が明確になる
キャリアコーチングを受けることで、自分の価値観や将来の目標といった「キャリアの軸」が明確になります。
転職エージェントは、求職者を内定まで導き、企業から紹介料をもらうことで成り立つビジネスです。
選考通過のテクニックを伝えてくれることはあっても、求職者自身の将来のキャリアに向き合ってくれるキャリアアドバイザーは少ないでしょう。
キャリアコーチングは転職の有無に関わらず、キャリア設計を支援する存在です。
単なる転職成功のためのアドバイスだけではなく、人生設計を含めたアドバイスも得られます。
キャリアの方向性が曖昧なまま転職活動を進めると、ミスマッチが起こりやすくなります。
今後のキャリアで迷っているなら、まずはキャリアコーチングを受講し、自分の軸を固めることから始めましょう。
向いている仕事が分かる
キャリアコーチは、自己分析のプロセスを通じて、あなたに適した仕事や分野を明確にしてくれます。
自分一人で考える自己分析は、これまでの経験を主観的に捉えがちです。そのため、自分の強みを誤って捉えてしまう可能性があります。
第三者の客観的な視点が加わることで、思いもしなかった適性や可能性が見えてくることがあります。
とくに「何をしたいか分からない」という人にとって、キャリアコーチングの受講は仕事選びにおいてタメになるはずです。
向いている仕事が分かることは、応募先選びだけでなく、将来のキャリアプラン全体に直結します。
選考対策ができる
キャリアコーチングでは、キャリア設計だけでなく、必要に応じて書類作成や面接対策までサポートしてくれます。
なお、転職エージェントも書類添削や面接対策を行ってくれます。ただし、他社経由で内定承諾された場合、「タダ働き」になるため、必要最低限のFBしか返してくれないことが多いでしょう。
キャリアコーチングの場合、相談者からお金を頂いているので、応募書類や模擬面接に対する丁寧なFBが期待できます。
面接や書類準備に不安があるなら、コーチと二人三脚で対策を整え、自信を持って本番に臨める体制を作りましょう。
まとめ
転職エージェントを「二度と使わない」と感じる背景には、選考対策が手厚くないことや、希望と異なる求人の提案、内定承諾を急かす対応などがあります。
一方で、選考対策の仕方が分からない人や日程調整、条件交渉などを任せたい人にとっては、転職エージェントはおすすめできるサービスです。
上手に使いこなせば、納得感ある転職を成功させることは十分可能です。
また、キャリアコーチングと併用すれば、綿密な選考対策だけでなくキャリアの軸や向いている仕事を把握できるため、理想に近い転職先から内定をもらえる可能性が高まります。
転職は、自分の将来を形づくる重要なイベントです。転職エージェントに任せきりにせず、自分の意思を最優先に転職活動をしましょう。