現場で働いている自分に誇りを持てなくなっていませんか。
製造業や建設業などの現場スタッフは、企業活動を回すだけでなく、社会の基盤を支える欠かせない役割を果たしています。
しかし、「学力がなくてもできる」「簡単な仕事」などの偏見から、現場仕事のブルーカラーは負け組だと劣等感を抱いてる方もいるはずです。
実は、ブルーカラーでも専門技術が求められる仕事は、ホワイトカラー以上に稼ぐことが可能です。
また、需要が高い仕事のため、将来性もあります。
この記事では、ブルーカラーは本当に負け組なのかについて解説します。
また、どうしてもホワイトカラーに転職したい方向けに、どう行動すればいいのかのコツも紹介します。
ブルーカラーである今の状況を打破したいと思っている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ブルーカラーが負け組といわれる背景
ブルーカラーが負け組といわれる背景には、仕事に対する以下の偏見・イメージがあるためです。
- 誰でもできるイメージがある
- 収入が低いというイメージがある
- ハードなイメージがある
誰でもできるイメージがある
ブルーカラーが負け組という偏見を持たれる理由には、誰でもできるイメージが根付いているからです。
IT関連の職種や研究職などのホワイトカラーは頭脳労働が中心のため、学歴や専門知識が求められます。
一方、建設現場や工場で働くブルーカラーは、肉体労働・単純作業がほとんどという印象が根強くあります。
実際に、単純作業がメインの業務内容である仕事の募集は、学歴不問であるケースがほとんどです。
そのため、ブルーカラーには専門知識と学歴を手に入れられなかった負け組というレッテルを貼られがちです。
収入が低いというイメージがある
収入が低いというイメージが先行していることも、負け組と思われる理由の一つです。
前述したとおり、ブルーカラーの仕事は単純作業で、誰にでもできるというイメージを持っている人がいます。
誰でもできる単純作業は働き手が多くいるため、収入は低めに抑えられがちです。
また、特別なスキルや頭を使う業務もないため、将来のキャリアを積めず、収入が上がらない傾向にあります。
「ブルーカラーの仕事は単純作業」というイメージがある人が、負け組という偏見を持ってしまうといえます。
ハードなイメージがある
ブルーカラーの仕事内容は、肉体労働がメインで、体力的にハードな印象を持たれやすいです。
たとえば、運輸業では重い荷物の積み下ろしや長時間の運転をしなくてはなりません。
また、建設業では、屋外で作業することがほとんどです。
単に汚れるだけでなく、暑い中や寒い中でも作業しなければならず、身体への負担が大きいといえます。
一方、ホワイトカラーは上記のきつい環境とは無縁のため、ブルーカラーの仕事はネガティブな印象を持たれやすいといえます。
ブルーカラーは本当に負け組なのか
結論、ブルーカラーは負け組ではありません。
仕事内容次第では、ブルーカラーは負け組どころか勝ち組になれる可能性があります。
ここからは、ブルーカラーは負け組ではないといえる理由を解説します。
専門スキルがあれば高収入も狙える
専門スキルが求められるブルーカラーの仕事であれば、高収入も夢ではありません。
たとえば、以下の職種はブルーカラーの中でも専門性が高く、収入も高い傾向にあります。
- エレベーター設置工
- 溶接技術者
- 建設機械オペレーター
専門的な技術・スキルは企業から重宝され、年収1,000万円以上も狙えるケースもあります。
引用:マイナビ転職
代わりが見つかりにくい人材になれば、ブルーカラーでも十分に稼げるようになります。
AIに代替されない
ブルーカラーの仕事の中には、AIが代替できない職種が多くあります。
AIは決まった作業を繰り返す仕事が得意です。そのため、事務職や会計など定型化された仕事が多い職種は将来代替される可能性があります。
一方、現場作業が多いブルーカラーの仕事は、決まった作業が少ないことからAIが代替するのは難しいとされています。
たとえば、、建設現場の仕事は、天候をはじめ現場の状況に応じた対応が必要です。また、職人がこなす仕事はマニュアル化できない複雑なものが多くあります。
現場での判断・対応力が求められるブルーカラーの仕事は、AIに代替されず今後も必要とされるでしょう。
需要が高く将来性がある
ブルーカラーは需要がなくならず、将来性のある仕事です。
建設業や製造業の現場スタッフは、建物の建築・整備や日常で使う製品の製造など社会の基盤を支える重要な役割を果たしています。
これらの仕事は、人間が生活する限り誰かがやらなくてはなりません。
また、ブルーカラー仕事の中には、人間の手作業や熟練の技術が必要とされる部分があります。
機械化できないうえ、人々の生活を支えるブルーカラーは、需要が高く、将来性がある仕事といえます。
ブルーカラーとして働くうえでの注意点
ブルーカラーは一概に負け組とはいえない魅力があります。
しかし、実際にブルーカラーとしてキャリアを築く際は、以下の点に注意する必要があります。
- ケガのリスクがある
- AIに代替される仕事もある
ケガのリスクがある
ブルーカラーとして働く際はケガのリスクと向き合う必要があります。
ブルーカラーの仕事は、重い荷物の運搬や高所での作業、重機・工具を使った作業などでケガをする可能性が常にあります。
たとえば「腰を曲げる」「身体と荷物が離れている」など不適切な姿勢での重い荷物の運搬は、腰痛の原因です。
また、注意散漫が原因で機械に巻き込まれ、今後の生活に支障をきたすほどの重傷を負うリスクもあります。
ブルーカラーの仕事は、常にケガのリスクが伴うため、細心の注意を払うことが必要です。
AIに代替される仕事もある
ブルーカラーの仕事の中には、AIに代替される可能性が高い仕事もあります。
配送ドライバーやピッキング、清掃員など同じ業務を繰り返す仕事は、AIが進化することで機械による代替が進むことが考えられます。
参照:坂本貴志(2020)「AIによって仕事を奪われるのは誰か(2)」リクルートワークス研究所編「全国就業実態パネル調査 日本の働き方を考える2020」Vol.3
ブルーワーカーの中でもスキルを必要としない単純労働中心の仕事は、現在需要があっても、今後も需要があるとは限りません。
スキルを身につけ、将来のキャリアを考える必要があります。
ブルーカラーからホワイトカラーへ転職するコツ
ブルーカラーの仕事には高い年収が狙えるなどの魅力があります。
しかし、実際に働いてみた結果、向いておらず仕事がつらいと感じる方もいるでしょう。
また、単純作業で将来性がない仕事の場合、現状を打破しなければと焦っている方もいるでしょう。
ここからは、ブルーカラーからホワイトカラーに転職する際のコツを紹介します。
- 未経験OKの求人に応募する
- ホワイトカラーに活かせるスキルを整理する
- 必要なスキルを習得する
未経験OKの求人に応募する
ブルーカラーからホワイトカラーへ転職したい場合は、未経験OKの求人を探しましょう。
もし、あなたが20代ならば、ポテンシャルのある人材として経験がなくても採用される可能性は十分に高いでしょう。
また、業績が伸びており、人手が足りていない企業なら、未経験でも採用される可能性が高くなります。
未経験でも目指せる仕事は主に以下のとおりです。
- 営業
- ITエンジニア
- 事務
まずは、目指したい職種の求人の中に、「未経験OK」の求人があるか探してみましょう。
ホワイトカラーに活かせるスキルを整理する
実際に転職活動を進める際は、ホワイトカラーに活かせるスキルを整理しましょう。
ブルーカラーの仕事で培ったスキルを整理し、職務経歴書に反映することで、ホワイトカラーへの未経験転職の成功率を高められます。
たとえば、現場でのイレギュラーに対応した経験やチーム間との連携に努めた経験は、ホワイトカラーでも十分に通用します。
これまでの業務を振り返り、アピールできるスキル・強みはないか探ってみましょう。
必要なスキルを習得する
ITエンジニアをはじめWeb系の仕事を目指す場合は、前もってスキルを習得すると転職時に有利になります。
ライバルより一歩抜きん出ている状態で、選考を進めることが可能です。
最近では、プログラミングやWebマーケティングなどを動画で手軽に学べます。
転職をする前に、仕事に必要なスキルを習得することも検討しましょう。
まとめ
ブルーカラーは一概に負け組とは言い切れません。
ブルーカラーの仕事は機械化できず、生活の基盤を支える重要な役割を担っているものもあります。加えて、専門技術が求められる仕事の場合、高収入を狙うことも可能です。
ただし、ケガのリスクがつきもので、場合によっては生活に支障をきたすレベルの重傷を負うこともあります。
また、配送スタッフをはじめルーティンワークがメインの仕事は、AIに取って代わられるリスクもあります。
もし、ブルーカラーとしてキャリアを築くことに自信が持てない場合は、転職を検討してみましょう。


